私のバセドウ病闘病記 3-検査結果(2013年11月)

私のバセドウ病闘病記2からの続きです。


体に異常を感じつつニュージーランドで元気に(?)働く私。
職場の健康診断で血液検査を受け、ある日GP(一般医)に呼び出されました。


血液検査の結果とそのときの私の思いを書いていきます。


検査結果
GP(一般医)のK先生に呼び出されて、会いに行った私。
初めは「仕事の件かな」と少し思いつつも、「異常値が出たんだろうな。項目はあれだろうなぁ」と予想はついていたのです。理由は以前ブログに書いたとおり、医療者なので症状から甲状腺機能に異常があるだろうということは予想をしていたのです。


正直なところ、血液検査に甲状腺機能の項目があると分かったとき、その検査項目を外してもらおうと思っていたのですが・・・忘れていました。


そして、ここまで読んで疑問に思われる方もいらっしゃるでしょうが、なぜ「知識のある」私がこの機会まで医療機関にかからなかったのか。なぜ2年以上症状を放置していたのか。


単純です。
診断されるのが嫌だったんです。看護師であることは好きですが、自分が「患者になること」には抵抗がありました。そして、「知識がある」がゆえに、診断されたらどういう治療の選択肢があって、薬はどんなものがあって、治療期間はどのくらいか、再発率はどのくらいか、そういったことが人それぞれとはいえどもわかってしまっていたからです。
そして、まだ海外に行きたいと願っていたので、一つの医療機関で継続して治療を受けられない、という理由もありました。


話を元にもどしますね。


K先生に会うなり「血液検査の結果のことなの。でもちょっと待ってね。予約が詰まってるから間を見て診療するから。」
そんなわけで、K先生をしばらく待ち私の番が来ました。


K先生「血液検査の結果なんだけどね、甲状腺機能の結果がよくないわ」
私「そうだろうと思いました。喉も少し腫れているので・・・」


そんな感じでスタートした会話は予想していたものの、ショックでした。
「診断されちゃったかー」という思いで、先生の話を聞くことにしました。


甲状腺機能検査
甲状腺機能検査は
・遊離サイロキシン(Free T4)
・遊離トリヨードサイロニン(Free T3)
・甲状腺刺激ホルモン(TSH)
の3項目です。


日本ではそれぞれ、FT4、FT3、TSHという項目で検査されます。 


以下に当時の甲状腺機能検査の結果を載せます。括弧内が基準値です。 


※ニュージーランドで検査したので、検査の単位および基準値が違います。日本では単位はpg/mlが採用されています。 


まさかのFT4とFT3には”H(High)”が、TSHには”L(Low)”がそれぞれに二つずつついていますね(笑)。FT4とFT3はそれぞれの最高基準値の2倍以上。TSHはFT4とFT3がたくさん出ているため全く出ていないに等しい状態です。そしてダメだしのコメント欄にある”甲状腺機能亢進症状態”。
この血液検査の結果は甲状腺機能亢進症の典型的な状態です。 


つまり、甲状腺ホルモン(FT4、FT3)がたくさん出ていて、甲状腺刺激ホルモン(TSH)が出ていない状態なんです。 


単位について 
単位を見て分かるとおり、pg/ml(ピコグラム・パー・ミリリットル)といってもイメージがわきにくいですよね。ニュージーランドの値のpmol/L(ピコモル・パー・リットル)はもっとイメージしにくいので、日本の値で少し説明します。 


1g(グラム)       1グラム 
1mg(ミリグラム)  1,000分の1グラム 
1μg(マイクログラム) 100万分の1グラム 
1ng(ナノグラム)   10億分の1グラム 
1pg(ピコグラム)   1兆分の1グラム 


上記でもまだ分かりにくいと思うのですが、日本の甲状腺ホルモンの基準値はFT4が0.08~1.60pg/ml、FT3が2.2~4.3pg/ml前後なので1mlに本当に少ない量のホルモンが体の中でいかに大きな作用を及ぼしていいるか、ということが分かると思います。


ちなみに、ホルモンと呼ばれるものはたいてい物凄く少ない量です。女性なら分かってもらえると思うのですが、月経のサイクルもホルモンで調節されています。ごく少量の物質に毎月いらいらさせられるなんて、という笑いの出るようなやるせなさが生じるのは私だけでしょうか・・・。 


甲状腺ホルモンの調節方法 
甲状腺ホルモンの調節に関わるからだの臓器は主に3つです。 


視床下部  :甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)を分泌 
脳下垂体前葉:甲状腺刺激ホルモン(TSH)を分泌 
甲状腺   :甲状腺ホルモン(FT4、FT3)を分泌 


体の中をめぐる甲状腺ホルモン(FT4、FT3)の量を視床下部が常時感知して量が少なければ甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)を放出、そうすると脳下垂体前葉から甲状腺刺激ホルモン(TSH)が分泌され、その結果喉にある甲状腺から甲状腺ホルモン(FT4、FT3)が分泌されるのです。 


そして、甲状腺ホルモンが多すぎると視床下部が判断したら甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)を分泌を減らし、脳下垂体前葉は甲状腺刺激ホルモン(TSH)の分泌を減らします。そうすると甲状腺ホルモン(FT4、FT3)の量も減るのです。


これを体の中では自然に行えているのですが、私の体で何かあったらしく(原因は分かりません)、甲状腺ホルモン(FT4、FT3)がたくさん出続けてしまい(=FT4とFT3が高値になる)、その結果甲状腺刺激ホルモン(TSH)は出ていない状態(TSHが低値)となってしまったのです。 


・・・ちょっと内容が濃くなってしまいましたね。


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